【週報 NICT 宇宙天気情報】（2009年10月30日 15時00分 （JST））

【週報　NICT 宇宙天気情報（2009年10月30日　15時00分　（JST））】

この情報は、毎週、最新のものに更新されます。
世界各地の観測データを元に、情報通信研究機構での観測等も加味して決定された、その日の太陽活動や地磁気活動の情報によって構成され、これらの情報から地球の周りの宇宙空間で今何が起きているかを知ることができます。

担当：　竹本
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概況・予報

太陽活動は２５日から２７日頃にかけてやや活発な状態でした。
今後とも３１日頃までは活動領域１０２９の影響でやや活発な状態となるかも知れません。
地磁気活動は概ね静穏な状態で推移しました。
明日頃までは太陽風・地磁気が少し乱れる可能性もありますが、その後は概ね静穏な状態が続くでしょう。
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太陽活動

太陽面では２４日にかけて活動領域１０２９が出現し、その後も成長傾向が続きました。
また２５日頃からはフレア活動も活発化し、２８日初めまでＣクラスフレアを発生させました。
その後は活動が落ち着いていますが、黒点群に大きな衰退は見られず再び活発化する可能性もあります。
活動領域１０２９は３０日０時ＵＴの時点で西７０度付近にあるため、３１日頃までは影響圏内でしょう。
引き続き活動領域１０２９にご注目ください。

過去１週間に大きな太陽フレアは発生していません。

（参考データ）
ＧＯＥＳ衛星の太陽Ｘ線データ
http://www.swpc.noaa.gov/rt_plots/xray_5m.html
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地磁気活動

２２日頃から到来していたＣＭＥの影響は弱まり、２３日には静穏な状態に戻りました。
その後２４日後半からはコロナホールの影響が到来したものの、地磁気活動は概ね静穏で高速風領域も小規模でした。
また、２９日頃からは太陽風磁場の強まりが見られましたが、地磁気の乱れは小規模に止まっています。
今後、明日頃までは２６日発生の淡いＣＭＥ、小さなコロナホールの影響が到来するかも知れません。
いずれも地磁気が大きく乱れる可能性は低いと思われ、その後も穏やかな状態が続く見込みです。

（参考データ）
ＡＣＥ衛星による太陽風観測データ（１週間）
http://www.swpc.noaa.gov/ace/MAG_SWEPAM_7d.html

２７日の太陽周期プロット
http://swnews.nict.go.jp/rt/crl_27d.html
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プロトン現象

静穏なレベルで推移しました。

（参考データ）
ＧＯＥＳ衛星　高エネルギー粒子
http://www.swpc.noaa.gov/rt_plots/pro_3d.html
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高エネルギー電子

静止軌道上の２ＭｅＶ以上の高エネルギー電子フラックスは、コロナホールによる太陽風速度の上昇で２５日頃から１０～１００［個／ｃｍ＾２／ｓｅｃ／ｓｒ］付近に少し増加ました。
３０日頃からは太陽風の乱れで１０［個／ｃｍ＾２／ｓｅｃ／ｓｒ］付近に減少しており、今後も静穏レベルで推移すると思われます。

（参考データ）
ＧＯＥＳ衛星　高エネルギー電子　
http://www.swpc.noaa.gov/rt_plots/elec_3d.html
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電離層

臨界周波数８ＭＨｚを超える強いスポラディックＥ層は、国分寺（東京）・山川（鹿児島）・大宜味（東京）において週２～３日の発生が確認されました。

Ｆ層臨界周波数は、２３日～２５日の正午～夕方頃にかけて大宜味（沖縄）など低緯度側を中心にやや高め～高めでした。
また、２７日～２９日の夕方～夜のはじめ頃にかけては低緯度側を中心にやや低めでした。

日本上空の全電子数（ＴＥＣ）は、２３日の朝～夜にかけて高めとなり、２４日～２５日の日中には沖縄など低緯度側で若干高めでした。
また、２８日～２９日の日中にはやや低めの傾向が見られました。

（参考データ）
ＮＩＣＴ 電波伝搬障害研究プロジェクト
（電離圏概況等のリアルタイム速報など）
http://ionet-us1.nict.go.jp/IONO/index.html
※電離圏観測はシステムメンテナンス作業等に伴いデータ更新に不定期な遅延を生じる場合があります。
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独立行政法人情報通信研究機構　宇宙天気情報センター