2011/01/03

金星 -- 沒有磁場保護的行星

 地球や金星は太陽からのプラズマの影響を受けている。地球には磁場があり、太陽風の危険な粒子から守る役割をしている。一方、金星には磁場がなく、太陽風の影響を直に受けることになる。金星には電離圏の上端を覆うように層状の電流が流れており、これがバリアとして、太陽風の流れを堰き止めるある一定の役割を果たしているが、その役割は不十分である。
 直接太陽風にさらされる金星の大気は、エネルギーや運動量の交換を行っており、太陽風が変動することで金星大気や金星電離圏で観測される磁場が大きく変わることが知られている。ESAが打ち上げた金星探査衛星「ビーナス・エクスプレス」は太陽風と大気の相互作用についての観測を行っており、太陽風の照射を受けて宇宙空間に逃げてしまった大気の量や、高温高圧の大気が地表物質とどの程度化学反応起こしているのかが明らかになると期待されている。

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